問われる!? 結婚相談所のこれからの役割

前回、Yahoo!の「縁結び」がリニューアルし、「お見合い」がスタートしたという記事を書きましたが、結婚相談所の役割を一層明確にする必要性があることを述べました。

その件に関して、知人より面白い指摘がありました。
なぜ結婚相談所にとって脅威となるかもしれない競合のサービスを紹介するのかと。



お一人でも、そのような意見があったということは、他にもそのように感じる方がいてもおかしくありません。ですので、私の考えを述べます。

理由は２つあります。

1.良いサービスは良いから

2.競合だと考えていないから

私どもの仕事の目的は多忙で結婚相手を探す機会がない方や異性との接点が少ない方のお役に立つことです。これよりも優先されなければならないことなどないのです。ですので、良いサービスをYahoo!さんが提供してきたというのであれば、素直にすばらしいと喜ぶべきです。そして、ここに訪問してくれる方々に良いものや期待できそうなものなら紹介する、ただそれだけです。

そして、知人から指摘があった競合という言葉ですが、私どもはそもそもYahoo!さんの「お見合い」サービスにおいて競合だと思っていません。価格的にも非常に安価ですし、ご自身でどんどん積極的にこういったオンラインのマッチングサービスを利用して、結婚がうまくいくのであれば本当に良いことだと思います。私も知り合いにすすめると思います。

しかしながら、ご自身だけでの結婚活動に限界を感じる方や、結婚活動におけるさまざまな問題解決のため第三者のサポートを必要としている方が少なくないのも事実です。

私どもの存在意義はこういった方々への支援であります。
私どもが個々の会員様の支援に比重を置いているのに対し、Yahoo!さんの「お見合い」は利用者の最大公約数の方々に対しての便利や貢献を目指しているはずです。

この根本的な出発点がまったく違いますため、競合ではなく全く別のサービスということになります。もしも、ある結婚相談所がYahoo!さんや他のオンラインマッチングサービスが脅威といった声をあげるなら、それは会員様一人一人にあったサポートに比重をおくサービスではなく、数の論理と売上に比重をおいている大雑把なビジネスモデルを想像している可能性が考えられます。後者のような相談所ですと当然、Yahoo!さんの今回のニュースはほっとけないニュースとなるかもしれません。
 
今、これからの日本を引っ張っていくリーダーたちの間では、成長の定義が根本的に見直されている状況です。一昔前までは数の拡大（従業員や売上）こそが成長と定義されてきましたが、これからの時代の成長とは社会貢献や社会的責任（CSR）、地域との共存がもっとも求められるはずです。

売上と高い利益率は求めるが、その代償として顧客と従業員、関係する人たちを犠牲にするといったモデルでは継続が許されにくい風潮となっていくはずです。

ですので、私どもも含め役に立てないと判断された相談所やサービス業は淘汰され、必要とされる相談所やサービスが継続するという自然の法則に従うまでです。

今では入会の価格におきましてもこちらの結婚相談所より安価なところや山ほどあります。
逆に2倍から3倍ほどの料金を提示している相談所もあります。

安価で高いサービスを提供できるなら、それはベストな相談所だと思います。
しかしながら、安価にすれば運営上、会員様の人数も大幅に増やさないかぎり事業としての継続は許されません。そうなった場合、カウンセラーはしっかりと一人一人に比重をおいたサポートが可能となるのか疑問です。

結婚相手を選ぶということは、生涯において重要な選択の一つです。
他のサービス業とは、この点がまったく違う点です。

私ども青山の結婚相談所におきましても、価格と役割のバランスを常に見直しながら今後も頑張っていきたいと思います。